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米俵とダイエットと断食

忍術には天井に張り付く際に自分の体重を支える力を養う為、
米俵を親指と人差し指で持ち上げるという修行法が伝わっています。

ですから一説には忍者は自分を支えられるように
体重は60kgくらいでないといけないと言われるのですが、
実際のところ忍者の適正体重がどれくらいかはわかりません。

ただ、忍者としてはなるべく身軽で健康な身体を維持することが好ましいので
自分が健康で動きやすい体を目指すことが良いと思っています。

近頃、断食を健康目的で行う方が増えました。
誤解を恐れずに言えば体重を落とすことは簡単で、
食事をしなければ蓄えられた脂肪などが分解され体重は減っていきます。

英国人の断食ギネス記録保持者アンガス・バルビエーリは
382日間の断食で約125kgの減量に成功しました。

ただし、これは医療機関が支援を行い
不足するビタミンやミネラルを補給することで達成されたもので、
肥満だからといって安易に長期間の断食をすることは危険です。

また、体重が減ることと健康でいられることについては別の問題です。
痩せても不健康だと生きる楽しみを削ることになりますので、
面倒でも日々の運動や上手な食事のとりかたを学ぶことが一番大事です。

次回からは、現代忍術家が実践する身体の動かし方や健康の維持について
お話したいと思います。

忍術家 相模(サガミ)

神奈川県在住の忍術家。 幼少より武術を学び、伝統忍術を継承する忍道の師範忍。 カルチャーセンター講師や様々な忍術学習プログラムを企画開発し普及に務める。 相州ノ忍発起人。古武術や密教瞑想、伝統的な忍術を基にした身体調整法などを指導し、自らも滝行、山籠り等様々な修行とその効果を検証する。 忍術指導者として十年以上のキャリアを持ち、その活動は国内に留まらず2014年にはスウェーデンで演武、忍術講習を行うなど近年活躍の場を広げている。 2019年甲賀伴党宗師家川上仁一、三重大学教授山田雄司監修による忍道の師範を拝命。

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