グリーンエクササイズ

グリーンエクササイズというのは
短時間でも自然の中で活動することによってストレスが緩和されるなど
心身への様々な効果が期待されるトレーニング法です。

忍術の修行は屋内で行うこともできますが、
山など自然環境の中で行うことが非常に重要で、
自然の中でしか得られないことも多く、
身体を動かすことだけでなく、瞑想のような心を落ち着けることも
自然の中で行うことでより効果的な場合があります。

現代、特に都市部では人が快適に暮らすために
地面を平らにして歩きやすくし、エアコンなどによって空調管理がされ、
夜は照明が煌々と照らし、高い所に上がるにもエレベーターなどがあれば
自分で登る必要がありません。

便利な反面、身体の運動や自律的な調節機能を衰えさせる
一因にもなっています。

文明が発達する前から肉体的には殆ど変わらない人間が
健康を保つためには、やはり自然環境で得られる感覚が
重要なのだと考えられます。

例えば、免疫に影響を与えるビタミンDやストレスを和らげるセロトニンは
食物だけでなく日光浴をすることでも増えていきます。

自然の中で様々なものを感じることで得られるもの

特にこれからの新緑の季節に青々とした緑を感じながら
過ごすことはそれだけで心身の良質なトレーニングとなります。

このような「環境型トレーニング」を行うことで
忍者も心身のバランスを整えていたのかもしれません。

忍術家 相模（サガミ）

神奈川県在住の忍術家。 幼少より武術を学び、伝統忍術を継承する忍道の師範忍。 カルチャーセンター講師や様々な忍術学習プログラムを企画開発し普及に務める。 相州ノ忍発起人。古武術や密教瞑想、伝統的な忍術を基にした身体調整法などを指導し、自らも滝行、山籠り等様々な修行とその効果を検証する。 忍術指導者として十年以上のキャリアを持ち、その活動は国内に留まらず2014年にはスウェーデンで演武、忍術講習を行うなど近年活躍の場を広げている。 2019年甲賀伴党宗師家川上仁一、三重大学教授山田雄司監修による忍道の師範を拝命。